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読んだ本の感想

トークの教室 「面白いトーク」はどのように生まれるのか:藤井青銅 著の感想

面白いブログ記事を書きたい。そう思っている時に飛び込んできた「トークの教室 「面白いトーク」はどのように生まれるのか」というタイトル。

そして、著者があの藤井青銅さん!ってことで即座に購入し読ませていただきました。

トークの教室 「面白いトーク」はどのように生まれるのかについて

タイトル トークの教室 「面白いトーク」はどのように生まれるのか
著者 藤井青銅
ページ数 195ページ
発売日 2024/2/16
出版社 河出書房新社

フリートーク、エピソードトーク、掴みに切り口、語り口……数多の才能を見出し、「オードリーのオールナイトニッポン」等でトークの壁打ち役を務める放送作家が、ついにその術を皆伝!!

著者

「第一回星新一ショートショートコンテスト」に入選。以降、作家兼脚本家・放送作家になり、「夜のドラマハウス」「オールナイトニッポン・スペシャル」「NHKFM青春アドベンチャー」「FMシアター」など、書いたラジオドラマは数百本。

トークの教室 「面白いトーク」はどのように生まれるのかの感想

トークが面白くなりたいのか?と問われると、なりたい。でも、どうしてもなりたいのか?となると、実はどうしてもってことでもない。

こんなことを書くと嫌な奴を思われるかもだけど、トークが人並みより少し上ぐらいのレベルにあるという生意気な自負があるので、自身のトークを磨こうという意識はあんまりない。

じゃあなんで”トークの教室 「面白いトーク」はどのように生まれるのか”という、トークが上手くなるためのノウハウを詰め込んだかのようなタイトルの本を手に取ったのか。

 

面白いブログ記事を書きたいから。
読んでいて「面白いな」って記事を書きたいから…なんです。

面白いブログを書く人はネット界隈にはたくさんいて、どの人にも自分は遠く及ばない。もちろんその人たちに今すぐに肩を並べられるとは思ってないけど、でも、いずれは…と思っている。

じゃあどうすれば?がわからない。そんな自分にはその本のタイトルは輝いてみえました。

 

加えて、です。

趣味で芸人のラジオをよく聞いているんですが、この著者さんは昔は伊集院光さん、今はオードリーの若林さんのフリートークにアドバイスをしている構成作家さんなんです。

伊集院光さんは40年近く深夜ラジオを続けるラジオ界の帝王、オードリーはラジオイベントを東京ドームでやり満杯にするほどの動員力を誇る。

そんな二人がラジオで話すフリートークにアドバイスをしている人が、何をアドバイスしているのか?知っておきたいじゃないですか。

 

その内容の細かい部分はもちろん書けませんが、読めば読むほど、「なるほど…」と思えることがたくさんあるんです。丁寧で知的な語り口調で本書は書かれているのですが、出てくるエピソードはどれも納得です。

 

例えば、面白い話って何?というそもそもの部分。

僕なんかはすぐに「笑いを取る事?」ってなるんですが、それだけが面白い話じゃないんですよってことが書かれています。目の前がパッと明るくなるような話が面白い話なんですって。

だから、笑うというのもそうだし、何かのうんちくの話でもそう、旅に行ってきたよ、こんな感じだったよという行った人だけがわかる話というのもそう。

面(顔)が白く(明るく)なる話が面白い話なんだよ。だから笑いがなくてもオチが無くてもいいんだよ。

そんな感じで、面白い話とはなんぞやとか、どんな切り口がいいのか、どんな話がつまらないのかなんてことが書かれているんです。

 

中でも今の自分に強く響いたのは、自分の話をしろってこと。

ブログ記事を少しでも面白くしたい。じゃあ面白いって何?となると、面白い話は「自分の話だぞ」ってことなんです。

ついついお得な情報を盛り込んで、それなりの体裁を整えて…って考えてしまいがちなんですが、そういうなのはむしろ不要だぞと。自分がどう思ったのか、どう感じたのか、何をしたのかを話しなさい。

テレビを見ました。こんなテレビでしたよ。面白かったよ。

こんなの誰が知りたいんだ、と。

そうじゃなくて、テレビでこんな料理を紹介していたから見よう見まねで作ったんですよ。みたいなことなら、急に面白そうになるだろ?

テレビや新聞、雑誌の情報を書くだけじゃつまらないけど、それで自分は?ってことになると面白くなる。テレビや新聞の情報は導入に使う程度で良いんだよ。人は自分語りが知りたいんだよってことなんです。

 

それを読んで気付いたのが、僕は”自分語り”ってのをあまりしてこなかったな…ってことです。

冒頭で面白い話を人並みより少し上のレベルでできるで~みたいな事を書いてますが、多分、その認識は間違えてます。僕はあまり自分語りをしてこなかったタイプです。

こないだこんなことがあって…みたいな話をするならちゃんとオチがあるまとまった話をすべきだと思っているし、何を思って、何を感じたのかなんて、他人が興味持つわけねーよな…とまで思っているぐらいです。

でも、どうやらそれは間違いだったのかもしれません。どう思ったのか、どう感じたのか、何が起きたのかなどの自分語りこそが面白い話の基本のようなんです。

 

だから、僕はブログ記事を書くことが得意じゃないと感じる時があるのか…とそこで妙に合点がいきました。

「好きに書いていい」とブログ運営の指南書などには書かれているし、ちょっと検索しても好きに自由に書いていいぞってなことが書かれている。

でも、自分の中で「落ちがない話はダメ、自分の気持ちみたいなものも出さなくていい、自分語りはするな」と制限をかけているので、書くことがないんです。

結果的に、情報の羅列記事を書き、そのたびに「誰でも書けるよな…」とか思っていたりするんです。

 

面白いトークとは、基本は自分語りである。
なので、多分面白いブログ記事も基本は自分語りのはず。

こういう事を始め、面白い話とは?を学ばせていただいたような気がします。

 

というわけでこの記事はその学びを活かして自分語りを意識的に盛り込んで記事を書いてみましたが、どうですか?自然な感じで書けてるでしょうか?

自分的にはまだまだ全然だな…と反省ばかりです。