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恋愛の科学/要約・感想【越智啓太】

恋愛の科学について

タイトル 恋愛の科学
概要 心理学で、恋の重み、愛の深さを測ってみませんか?
恋愛心理学研究の最前線をエキサイティングに解説!
科学的な心理尺度であなたの恋愛傾向が測定できます。
著者 越智啓太
 

法政大学文学部心理学科教授。1965年生まれ。学習院大学大学院人文科学研究科心理学専攻修了。警視庁科学捜査研究所研究員などを経て現職。臨床心理士。

amazon評価(記事執筆時点) ★★★★☆ (4.0/5)

目次+要点

1章 愛を測定し診断する心理学

愛の深さを測るものさしをつくる
  • 男性のほうが恋愛に「うつつを抜かす」
  • 愛情と尊敬、愛情と友情、尊敬と友情の間には密接な関係がある
  • 相手と一緒にいて楽しいと感じることや相手を尊敬することが愛情に転嫁する程度は男女おなじぐらい
  • 交際期間と関係の進展度にそれほど大きな相関関係はない
スタンバーグの愛の三角理論
  • スタンバーグの愛の三角形 …「親密性」「情熱」「コミットメント」の3つの要素で愛情は説明・理解しようとした試み
リーのラブスタイル理論
  • 愛情の分類法としてスタンバーグと同様に人気があるリーのラブスタイル理論
  • 愛の三原色(エロス・ルダス・ストルゲ)、その3原色を混ぜた二次的三原色による分類

2章 モテるための心理学

恋愛にとってルックスはどのくらい重要か
  • もう一度デートしたいと思われるのは見た目が良い人
  • マースタインのSVR理論…S(刺激)、V(価値観)、R(役割)の3段階で恋愛は進む
それでも美人やイケメンが好きな人達
  • セルフモニタリング傾向が強い人ほど面食いである
モテるためにはどんなメイクが良いのか
  • 化粧をすることで魅力度を向上させるだけではなく、自分自身の自信の向上にもつながっている
  • ナチュラルメイクが最強
赤い服を切ると女性はより魅力的になれるか
  • 赤は女性の魅力を高める
  • 「赤=性的イメージの覚醒による魅力度の向上」という仮説がある
  • 赤い服を着ている女性に男性は近づきたくなるし、赤い口紅の女性はモテる

3章 恋に落ちる過程の心理学

ひとめぼれで運命の人は見つかるか
  • 一目惚れには2種類ある「外見的ひとめぼれ」「内面的ひとめぼれ」
  • ひとめぼれ傾向に男女差はない
  • 一目惚れしやすい人ほど恋愛に積極的
  • 一目惚れカップルは長期的にうまくいく
愛の吊り橋効果は本当に使えるか
  • 「吊り橋効果」は一緒に橋を渡った相手が魅力的か否かに左右される
ビールを飲むと恋に落ちやすくなるか
  • アルコールによって恋に落ちやすくなることを「ビア・ゴーグル効果」と呼ぶ
  • アルコールによってドーパミン報酬系が刺激されたり、鼓動が高まり吊り橋効果のような効果が得られることにプラスして、非対称性検出精度が低下するためという仮説も考えられています

4章 告白と両想いを成就する心理学

告白を成功させる心理学
  • 告白のキラーワードは「気持ち+どうしてほしいのか」
  • 知り合ってすぐor1年以上の交流が成功しやすい告白時期
  • 夕方以降に告白するほうが成功しやすい
恋愛における戦略的自己呈示
  • 会う相手が魅力的か否かで自身を演じる
  • 恋人の前では弱い女、強い男を演じる

5章 恋は盲目の心理学

愛の結晶化作用
  • 過去の恋愛や、長距離恋愛など、相手に会えない状況の中でその恋愛を反芻することでその恋愛が美化されていくことを愛の結晶化作用と言う
  • 愛の結晶化作用はあるが、大抵の女性は今の彼氏>昔の彼氏である
恋は本当に盲目なのか
  • 自分たちカップルは周囲のカップルよりも幸せだと思いやすい
  • パートナーの見た目への評価は周囲の評価、自身での評価よりも魅力的に評価する

6章 愛が壊れていく過程の心理学

愛はどのように終結していくのか
  • 互いの世界が違うと、愛は終結しやすくなる
  • 「慣れ」により感情成分が薄れるとともに相手の欠点が見えやすくなり、関係性の変化が生まれ始める
どうやって別れるか、どうやって別れを阻止するか
  • 大学生カップルは別れ話が出たあと、93.5%はすぐに別れている
  • 恋人を非難する別れ話の展開方法が最も多いが、有用性は不明
  • 別れを引き留めるには「懇願する」のが最も効果的だが、わずかに効果的という程度
別れの不安が実際に別れを引き寄せる
  • 別れの不安は別れを引き寄せる
  • 拒絶過敏に陥ると別れに繋がりやすい
失恋とそこからの立ち直り
  • 失恋の立ち直りに最も効果的なのは別れの痛みから「回避」する行動。他の出会いを見つけたり、趣味に打ち込んだりがもっとも効果的

7章 好きなのに傷つける理由の心理学

デートバイオレンス加害者の分類と行動の予測
  • 交際中のカップルにおけるハラスメントを「デートバイオレンス」という
  • デートバイオレンスの加害者は「パワー型」と「コントロール型」に分類できる
  • 予防するのに効果的なのは「友達に相談する」
危険な相手と別れられない理由
  • 自己洗脳によって別れることができなくなる
  • 虐待のサイクルが自己洗脳に陥らせる
ストーキングの心理学
  • ストーカーの9割が男性
  • 恋愛ストーカーの分類「恋愛スキルがあまり高くない」「相手の気持ちを推測するのが苦手」「恋愛妄想が強い」「怒り・復讐心に囚われている」。怒り・復讐系ストーカーがもっとも危険
  • ストーカーを未然に防ぐ学問的回答がまだ確立されていないが、「女性蔑視傾向」「社会的剥奪感傾向」「他人に対して暴力の行動の有無」がある相手との恋愛は避けるほうが良い

更に詳しいことは「恋愛の科学」をご参考に